パンが無ければケーキを食べればいいじゃない

うん、まあ実際その通りなんですよね。

パンがなければケーキを食べる。素敵じゃない。ベルサイユのばらでもお馴染みのマリー・アントワネットが言い放ったとされる、あまりにも有名なこの台詞。代替品でその場を凌ぐ、何と危機管理に長けた王妃か。まあこの時はその代替品が無かった事が問題で、だからこそ彼女は叩かれ処刑される事になっちゃうわけなんですけど、これって実際彼女が悪かったのでしょうか。厳しい身分制度によって仕切られた社会で、宮殿に閉じ込められた籠の中の鳥である彼女に、一体どれだけ民衆の苦しみに触れる機会があったのでしょう。きっと彼女が知る情報は、家臣からもたらされる極々僅かな話程度の物だったに違いありません。そうなってくると俄然クローズアップされてくるのがこの家臣の存在で、例えばもしも彼女の家臣が「民衆には明日食べるパンもありません」なんて小洒落た言い回しをしたりせず、「みんな食い物ないんだわ」的なもうちょっと直接的な表現を使っていたとしたらどうでしょう。もしかしたら「まあ大変」的な空気になったんじゃなかろうか、そうしたら彼女が処刑される事もあるいは回避できたかもしれない、と小さな言葉のすれ違いから生まれてしまった歴史の悲劇に涙せずにはいられません。だってマリー・アントワネットって美人だったんでしょ?ビバ!巨乳!おれはそんなマリーちゃんを全力で支持するぜ!そんな美人なマリーちゃん、何か愛犬はパピヨンだったらしいです。「名探偵コナン」の灰原哀ちゃんが言ってました。今日はそんなマリーちゃんの愛犬パピヨンに纏わるお話です。

いやね、最近実家にパピヨンが来たんですよ。

実はウチの母親というのが恐ろしい程の愛犬家、徳川綱吉も吃驚、最早なんとかコンプレックスってレベルの犬好きなんですが、こういう場合何て言うの?ドック・コンプレックス?略してドッコン?おお、間抜け。どっこん。どっこーん!

「お宅のご主人、ドッコンなんですって?」
「そうなのよ、もうイヤになっちゃうくらいのドッコンで」

うん、そんな会話の方がイヤだわ。まあそんなドッコンな母親故、我が家には僕が物心ついた頃から必ず犬がおりまして、現在はモコという名のチワワとパピヨンのハイブリット、所謂雑種が我物顔で家中闊歩しているわけです。

チワヨン モコ

このモコがなかなかのシャイボーイで、カメラを向けるとそっぽを向く為未だ素敵な写真が撮れていないというのが現状なのですが、まあこんなのがいるんですわ。で、このモコと共に母は余生を過ごすのだろうと誰もが信じて疑わなかったのですが、ひょんな事から知り合いの知り合いの知り合いの知り合いくらいの人、初っ端の知り合いが既に他人、その末端と言えばもう真っ赤っ赤な他人の更に先にいるブリーダーが子供を産めなくなったパピヨンを処分したがっているという話を聞きつけた母、「そんな事は許さん!アンタを殺して私も死ぬ!」くらいの勢いで奪取を敢行、晴れてハイブリッドではない純正パピヨンが我が家にやって来たわけです。ちょっぴりハートウォーミング。泣きたいヤツは泣いてくれ。

パピヨン チェリー

子供を産む為に飼われた存在、どっかの大臣が言っていた所謂「産む機械」という人生、いや犬だから犬生か?まあそんな感じの生活を強いられてきた彼女。当然名前もありません。以前飼っていた犬「さくら」に因んで「チェリー」と名付けられたのですが、チェリーにとって初めての外界は相当恐ろしかったようで、最初の頃は借りてきた猫のように痩せ細った身体をプルプル震わせておりました。犬なのに猫。不思議!しかも連れてこられた相手が我が母親ですからね。僕かてちびるレベルですよ。しかしながらさすがドッコン、母親の愛情により現在では見事デップリ、毛並も綺麗になりました。でも連れてこられるなり「ちーちゃん」とか呼ばれてますからね、本人が自分の名前を「チェリー」だと認識しているのかどうかは甚だ疑問だったりします。

パピヨン チェリー

ただここからが酷かった。母親がその本領を遺憾なく発揮し始めたんですよ。

椎家読者の方であれば、我が母のキチガイっぷりは既に周知の事実かと思いますが、まあウチの母親というのが酷くてですね、どこにでも犬を連れて行きたがるお方なんですよ。例えば僕が小学生の頃の事なんですけども、飼っていた鶏が初めて産んだ卵に感動し、その卵を握り締め、愛犬と共に授業中の教室に乱入してくるなんて事件がありました。当時飼っていたのはアニー・フォン・エール・ツテ・ハイムという名のシェパードだったのですが、シェパードの体長なんて小学生のそれを軽く凌駕しますからね、教室は突然の猛獣乱入に阿鼻叫喚の地獄絵図ですよ。もう軽く死ねるレベル。自宅から約1.5キロの道程を犬を連れて歩いてきたと言うのですからその興奮ぶりは痛い程伝わるんですけど、せめてその1.5キロの間に一度で良いから自分の行動に疑問を感じて欲しかった、そう思うのは決して贅沢な望みではないだろうと思います。

パピヨン チェリー

ちょっと話が逸れつつありますので戻しますけど、このチェリーがですね、めっきり車に弱いんですわ。すぐ酔っちゃう。何処に行くにも犬と一緒な脳内お花畑な我が母、飼われた歴代の犬達もこの世に生を受けた直後からそんな母親に付き合わされるためなのか、めっぽう車には強かったんですよ。当然母はチェリーも連れて出かけたいわけなんですけども、車に弱くちゃ仕方が無い。諦めるかな、と思った矢先、この母親がとんでもない事を言い出したんですよ。

「車がダメなら部屋が動けばいいじゃない」

意味がわからない。

いやいやいや、一体何を言っているんだ。アンタは家をどうするつもりだ。とりあえず母の主張を要約しますと、

車に乗るから酔う→部屋っぽい物が動けば酔わないんじゃね?→そうだ、キャンピングカー買おう

という「そうだ、京都行こう」くらいのレベルの安易な発想らしいんですけど、「おじいさーん、ペーターがクララを食べちゃったー」ってハイジに言われる方がまだ「お、そうか」と納得できるレベルです。しかもですよこの母親、父が仕事を引退し最後の車を買おうって時に、年金暮らしなんだからと有料色すら認めずにピンクのTOPPOを買わせた兵ですからね、どの口がキャンピングカーとかぬかしやがる。でもまあ家族の制止も虚しく結局買っちゃったんですけどね。

で、昨日母親が納車したてのキャンピングカーで僕の家まで来たのですが、

「モウヤダ、デカイ、クルマコワイ」

と微妙な片言でプルプル震えておりました。まるで実家に連れてこられたばかりのチェリーのように。まあ僕にとってはそんな怯える母親なんてどうでも良くて、キャンピングカーまで買ってチェリーの様子はどうなのよ?多少は酔わなくなったのかい?とそちらに興味津々です。それについて尋ねたところ、

「大丈夫なわけ無いでしょこのバカ!」

と何故だか僕がキレられてしまいました。バカはどっちだ。

パピヨンとチワヨン

この2匹が母と一緒に出かけられるのはまだまだ先になりそうです。





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